植物検疫所で検査!
- 2023/08/29
- 08:00
S)この前の一時帰国では自分達がフィリピンの現地で手に入る安い食材でどんな料理を作ってるかって話になって、いろいろ紹介したな。
J)うん、モンゴスープ、ピナクベット、バムイの話ね。あとモリンガのことを話したらみんな興味を持ってくれたよね。
S)モリンガはタガログではマルンガイ、ここビサヤではカムンガイって呼ばれてるけど、いろんな効能があって健康にええってことでスーパーフードと言われてるって宣伝したからな。うちでは庭のモリンガの葉をスープとかスパゲッティーに入れてるとか、パウダーになってるものも売られてて、水に溶いたり紅茶に入れて飲んでるって話もしたな。日本で緑豆って呼ばれてるモンゴ豆はスープにするとおいしいとかな。
J)ただ、モリンガもモンゴ豆も日本で手に入れようとすると結構高いのよね。
S)それで、フィリピンで手に入るものを日本の親に送ろかってなったわけや。
J)そうね。それで善は急げってことでモリンガパウダーとモンゴ豆を箱詰めにして郵便局に持っていったのよね。
S)ああ。一応、豆とか植物系の物を海外に送るときは検疫の許可証が必要っていうことは頭の片隅にあったんやけど、まあフィリピンのことやし、なんとかいけるんちゃうかって甘い考えで持っていったんや。
J)ところが、郵便局で中身を聞かれてモリンガパウダーって答えたら、許可証を取ってくるように言われたんでしょ?
S)ああ。やっぱりかあ、そこは厳しいんやって感じやったな。で、言われた機関に行こうとしたけどなかなか見つけられへんかったんや。
J)それで、もしかしたら定評のある配送業者の「LBC」なら送れるんじゃない?って思って行ったら、そこでも厳しかったよね。
S)やっぱり中身を聞かれて答えたけど、一生懸命包装した箱を開ける羽目になって、中身を見せたら、本部に確認してくれて、日本にモリンガとモンゴ豆は送れないって言われてしもたんや。ちゃんとした店は厳しいで。
J)「許可証」がなきゃダメどころか、そもそも「送れない」って言われてがっかりしたよね。
S)それで数日はやる気なくしてしもて放置してたけど、それでもまたトライしよかってなってネットで検査機関をもう一度探したんや。そしたらどこにあるのかやっとわかった。
J)何ていうところだっけ?
S)Bureau of Plant Industry(植物産業局)や。ここにあるで。


J)港の桟橋の近くね。でもそんな名前見えないわ。
S)赤い文字のところやけど、グーグルストリートで見たらちゃんと書いてあるのがわかったんや。
J)行ってみたらこんな場所だったわ。

(↑Welcome BUREAU OF PLANT INDUSTRYと書いてある)


S)先客もおったけどすいててよかったな。
J)というか、あとからたくさんの果物を持ってきたのにすぐに帰る人ばっかりだったと思わない?
S)そやな。バナナとかランブータンとかな。あとで聞いたらあれは国内輸送なんやて。
J)国内でも検疫があるのね。

S)そうらしい。オレらの場合はこんな小さな荷物やったけど、海外輸出になるから検疫には時間がかかるって言われたな。

J)確かにけっこう時間がかかったね。1時間以上待ったわ。
S)マルンガイパウダーは乾燥処理して粉末化してるからはじめからOKと言われて、検査はモンゴ豆だけやったけど、これも無事OKがでてよかった!
J)これが許可証ね。

S)モンゴ豆は1キロあったんやけど、許可証には980グラムてなっとんねん。
J)どうしてかしら。
S)ラボで一粒一粒検査して、問題あるものをはじいたんやて。
J)一粒一粒!それは時間かかるわけよね。
S)それでも、係の人はガードさんも含めてみんな親切でええ感じやったな。
J)そうね。またテープで箱を閉じてくれて、その足で近くのLBCに持ち込んだのよね。

S)そうなんやけど、そこでも中身を点検するってことになって、結局せっかく検疫局の人が閉じてくれたテープをまた切って開ける羽目になったんや。
J)完全に閉じるのは最後の最後にしなきゃダメってことを学んだよね。
S)そうやな。いろんな失敗を経て成長していくわけやな〜。
J)LBCはどのくらいで着くっていってたっけ?
S)1週間から10日やて。ほんまかいなって思ったで。郵便局から普通郵便で送ると2週間、場合によっては1ヶ月くらいかかるもんなあ。
J)そうね。7月21日に普通郵便で送った手紙は1カ月過ぎたけどまだ届いていないらしいし...本当かしら?早いよね。送料はいくらかかったんだっけ?
S)3,368ペソ(約8,700円)や。
J)中身の価値についても聞かれたんでしょ?
S)マルンガイパウダーが250ペソ(実際には225ペソ)、モンゴ豆が160ペソ(実際には85ペソ)って言っておいたで。あと、石鹸一個入ってて80ペソ。
J)つまり、約500ペソ(約1300円)(あとで確かめたら実際には390ペソ、約1010円でした)のものを送るのにその8倍近い送料を払ったわけね。
S)そやなあ。
J)もしかしたら日本の国内の店からネットで手配して送ってもあまり変わらなかったかもね。
S)確かに。
J)てことは、もともと日本で買うと高いからフィリピンから送ろうってことだったけど、かえって高くついちゃたかもってこと?やだ〜また失敗したかも〜(泣)また成長しちゃうかも〜(苦笑)
S)いやいや、そんなことはないで。フィリピンの地元から直接送るってことにこそ意味があったはずや!そうに違いない!
J)そうね。検疫のやり方もわかったし、あんなに努力したんだから、そういうことにしとこうっと。(^◇^;)
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