緊急搬送、その後...⑦ (最終回)抜糸&術後1ヵ月のCT
- 2021/06/25
- 08:00
S)前回からずいぶん間が空いてしもたけど、今回は退院後のことを話して、今度こそ入院騒動の最終回にしよか。
J)ちょうど我が家の懸案だった引越しのバタバタがあったから間が空いちゃったね。
S)退院してアパートに帰って自分でもびっくりしたのは、突然すごい疲労感に襲われたことやな。
J)特に足が疲れてるっていうから、私がマッサージしたりしたよね。
S)あれはまさかアパートの門から30メートルくらい久しぶりに歩いたからやろか。疲労感は体全体にあって3日間くらい続いたで。
J)病院で少しは歩いたりしてリハビリしてたのにね。
S)病院で緊張してた疲れが出たんやろか。あと、頻繁な腹痛と激しい下痢が始まって、まるまる3日間寝たきりになってしもた。完全に水みたいやねん。これもびっくりしたで。
J)入院中の方がずっと元気だったのが不思議だったわ。
S)あの下痢はもしかしたら抗生物質のせいやないやろかって思ってんねん。病院では、手術の後、初めのうちは抗生物質を注射してたんやけど、最後の方で血管が腫れて痛くなってしもたんや。それでその後は経口剤に切り替えたんや。そのころから病院でも下痢が始まってん。そやから、腸内バクテリア群が絶滅してしもて、消化不良を起こしてしもたんやないかと。
J)素人考えにそう思ったわけね。
S)退院1週間後に抜糸があったんやけど、そのとき、先生にそれ言ったら、Sorry.って言ってはったから、あながち間違いでもないかもしれへんで。
J)その抜糸はシリマンメディカルセンターだったよね。先生がチャチャッとあなたの頭をいじったらあっという間に終わってびっくりしたわ。どこで抜糸をするか、あなた、前日に秘書の人とテキストメッセージでやり取りしていたわね。
S)そうやねん。前日に秘書の人から、シリマンメディカルセンターに場所を変更するってメッセージが入ってん。そやから、入院手術はポリメディック、抜糸はシリマンメディカルセンターやった。
J)フィリピン全体のことかはわからないけれど、病院の仕組みってやっぱり日本とは違うよね。そこのところ説明出来る?
S)オレもはっきりしたことはわからんけど、知っている限りで話すと、医師は◯◯病院所属の◇◇医師ではなくて、それぞれ独立した開業医みたいなもんなんや。彼らはあっちの病院こっちの病院と秘書と共にまわって診察してるんや。病院は医師に場所を提供してるだけなんやな。
J)外来患者の場合は診察したら病院の会計ではなくて、すぐその場で秘書の方に支払うのよね。
S)そうやな。診察料は担当の医師の秘書に診察後にすぐ支払って、レントゲン、CT、MRI、血液検査などはラボラトリーが担当して、支払いはラボの窓口での支払いなんや。もちろん薬は病院内や外部の薬局で買って支払うで。
J)それと、もう一つびっくりしたのは、1週間後に抜糸と聞いていたけど、手術をしてくれたK医師がどの病院にいるかは直前にならないとわからなかったことね。だから、秘書とのやりとりが大事なのよね?
S)そういうことや。
J)手術から1ヵ月後には、経過観察のCTスキャンの予定があったんだけど、医師の「要求書」を持っていけば基本的にどの病院で受けてもいいのね。私たちは、スキャンの後すぐK医師の診察を受けたら便利だから、先生の予定を確認して、ポリメディック病院に行ったのよね。
S)それかて、場所がはっきりしたのは数日前やったで。
J)CTの結果は前回手術の直後と比べてよくなってるって話だったね。
S)ああ。写真は見てへんけど、分析シートによると、左右ともまだ少し血が残っているけど、最大の分厚さが手術直後のときの1センチくらいからだいたい半分になってた。溶けて流れてきてるからだんだん減って自然消滅していくらしい。もう脳は圧迫してへんねん。
J)でもまだ無理して力仕事したり、激しく動いてはダメなのよね。
S)そやな。頭が激しく揺さぶられた影響で脳の血管が脆くなってるらしい。今までみたいに飛んだり跳ねたりよっちゃんと遊ぶことも出来へんようになってしもたのは残念やなぁ。
J)頭に爆弾抱えているようなものよね。元気いっぱいのよっちゃんの面倒をあなたがみられなくなったのは私にとっても痛手だわ。ただ、確か、部屋の掃除とかを手伝うことはできるよ、って言われてたわよね〜!?
S)それはbad newsや...(笑)
J)でも一病息災って言うし、そのおかげでお酒の量は格段に減ったし、健康で長生き出来るんじゃないかな。
S)ああ、ビールか!恋しいなあ!残ってる焼酎も早よ飲みたい!そういえば、酒を飲んでええんかどうか聞いてへんな。なんか怖くて聞けへんかったんや。
J)まだもう少し様子を見た方がいいんじゃない?手術から1カ月半あまりしか経ってないんだから。
S)一病息災もつらいなあ。でもまあ、また手術ってことにならへんように、気いつけていくしかないなあ。
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