Sのただ今ビサヤ語学習中(18)
- 2019/12/04
- 08:00
前置詞① sa
ビサヤ語においてsaは特定のものや人を表す冠詞の働きをするだけではなく、さまざまな意味の前置詞として用いられます。
(1) 「(場所)に[で]」を表すsa
<基本例文>
Nagpuyo ko sa Valencia.
<日本語訳>
私はバレンシアに住んでいる。
【解説】
・sa Valenciaは「バレンシアに」という意味で、saは「(場所)に」の「に」を表しています。英語ならin Valenciaのinにあたります。
・puyoは「住む」、nagpuyoは「住んでいる」という進行中の意味を表します。
(2) 「(時刻・午前・午後)に」を表すsa
<基本例文>
Kita ta ugma sa alas dyes sa buntag.
<日本語訳>
明日の朝10時に会いましょう。
【解説】
・sa alas dyesは「10時に」という意味で、saは「(時)に」の「に」を表します。英語なら at ... o'clock のat にあたります。alasは「…時」を表す表現です。
・sa buntagは「午前の」という意味で、saは「(午前・午後)の[に]」の「の」または「に」を表しています。英語ならinにあたります。
・kitaは「会う」、taは「私たちは」という意味。
(3) 「(日)に」を表すsa
<基本例文>
Niadto ko sa Malatapay sa miaging Myerkoles.
<日本語訳>
私はマラタパイに先週の水曜日に行った。
【解説】
・sa Malatapayは「マラタパイに」という意味になっており、saはadto「行く」の到達点としての「に」を表しています。英語ならtoにあたります。
・sa miaging Myerkolesは「先週の水曜日に」という意味で、saは「(日)に」の「に」を表しています。英語なら曜日に対する前置詞on にあたります。
・adtoは「行く」という意味。niadtoで「行った」を表します。
(3) 「(月)に」を表すsa
<基本例文>
Nianhi siya sa miaging bulan.
<日本語訳>
彼女は先月来た。
【解説】
・sa miaging bulanは「先月に」という意味で、saは「(時)に」の「に」を表しています。英語なら月に対する前置詞in にあたります。
・anhiは「来る」を表します。nianhiで「来た」という意味になります。siyaは「彼は、彼女は」という意味。
(4)所属・関連を表すsa
<基本例文>
Siya kai maestro sa mathematics sa Silliman Senior High School.
<日本語訳>
彼女はシリマン高校の数学の教師だ。
【解説】
・maestro sa mathematicsは「数学の教師」という意味で、saは「数学の」の「の」を表しています。英語ならa teacher in mathematicsのin にあたります。
・sa Silliman Senior High Schoolはここでは「シリマン高校の(教師)」の「の」を表しています。英語なら(a teacher) at Silliman Senior High Schoolのat にあたります。
このように、saだけで様々な前置詞のはたらきをすることができますが、それ以外の前置詞も必要です。次回はsa以外の前置詞を紹介します。